




庭の木が色づいてかさかさ音を立て始めた。
もうすぐ木枯らしとともに足元にからまる季節。
先日15才の長女にこんな事を言われた。
「もう自分で出来る事はやりたいから、口出ししないで!ママは自分が心配だから、そうやって口出しするんでしょ。自立しなきゃいけないのはママの方だから。」
が〜〜ん。
いつかこの時が来るとは思っていたけれど。
もうすでに遅いのかも知れないけど。
昨日までと何も変わっていないのに、「ほんとに?」という気分。
大げさだけど、なんだか月へ帰るかぐや姫を見送る気分だ。
置いていかれる方はなすすべもない。
そんなことがあったあと、生徒さんのブーケ制作のレッスンがあった。
今年春に息子さんが結婚され、秋には娘さんの結婚式。
翌週に迫った娘さんの挙式のためにプリザーブドフラワーでブーケを制作された。
完成した素敵なブーケを前に「なんだか作る前はうれしかったけど、出来上がったらしんみりしてしまって。娘を嫁がせるときになって、はじめて親の気持ちが分かりました。こんな気持ちだったんだなあって・・・。子供が巣立つことで、親もともに成長するんですよね。」
あぁ、そうなんだなあ。
本当に、とこちらもジーンとしてしまった。
このしみじみとした気持ちは、花嫁さんが相手では生まれない。お母様がお嬢さまにブーケを作るとき、まるでセットのように生まれる感情のようだ。
他の先生達から「一層にぎやかになりますよ。」といわれて笑顔が戻った生徒さん。
たしかに巣立ちのときって、ひとまわり大きくなって目の前に現れるしらせなのかもしれない。
うちの「かぐや姫」もいつの日か自分の世界を確立して、大人同士の会話が出来るようになると思えばまた楽しみでもある。
庭の木だって、冬の間に次の春芽吹く準備を始めているから・・・。
カラコレス・プリザーブド&ドライアートスクール代表 坂本裕美

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