

まるで花が咲いたように見えるブナの実。じつは実ではなくてさやの部分です。そのままナチュラルな茶色を生かしたり、白く晒してお花のように使ったりもします。
さやに2個ずつ入った三角の実は蕎麦ににていることから「ソバグリ」とも呼ばれます。
ツキノワグマの大好物で、木登り上手の熊が枝にすわってお食事をした後には熊棚という枝の塊があるそうです。
これは枝ごと引き寄せて実を食べた後、その枝をおしりの下に敷いてゆく習性があるからで、結構高い場所に熊棚があったりして木登りの得意な事が分かります。

あの大きな熊がおなかいっぱいになるまでには、ずいぶんたくさんの実がいるのでしょうね。ブナの実は何年かに一度しか豊作にならないんだそうです。
そして凶作の年、熊が人里に下りてくるのだとか。
ドライアートに使うのはさやで充分。実のほうはどうぞクマさんお召し上がり下さい(!?)
・・・というのも、植物の種子には栄養分がたくさん含まれているので虫が付きやすいのです。
アート素材として使うと却って管理がやっかい。その点さやであれば虫になる心配がなくいつまでも作品を楽しむ事が出来ます。
私たちが「木の実」というとき、じつは「さや」を指していることも多いのです。
管理に手間がかからない事もドライアートの意外な魅力のひとつかもしれませんね。