

これって木の実? 水牛のミニチュアじゃない?ってお思いのあなた・・・。
はじめて見たときは私もそう思いました。
立派な2本の角。どう見ても植物とは思えない!

これは菱(ヒシ)という水草の実で日本全国の沼地に自生しています。しかもこの風貌で食用にもなるのです。菱の実には良質なでんぷんが含まれているほか、ミネラルほか様々な栄養素を含んでいて漢方薬としても用いられていました。
写真の菱の実は「唐菱」と言われる種類。ほかに在来種で小ぶりの和菱などがあります。
家紋にも菱形は良く用いられるそうです。甲斐の武田の武田菱はひし形を上下左右に4つ合わせた幾何学模様。
何百と言う菱にまつわる家紋が作られました。
忍者が追っ手を逃れるためにまいたといわれる「まきびし」は、この菱の実を乾燥させたものだったそうです。
忍者ねえ・・・ドライアートがつむぐ様々な世界です。