

これは「ジャックと豆の木」の豆の木に違いない!
この木が天高く生えていたらきっと雲の上まで登れるはず・・・ほんとにそう思ってしまう。

カラコレスの大作つくりの際には大活躍のモダマづる。つる性のマメ科常緑植物です。
しっかりした太いつるはくるくると良くカーブを描き、熱帯で育った力強さが伝わってくるダイナミックな素材。一本の茎から枝分かれして50メートルにもなるそうです。
またこのモダマの種子はバングラ豆と呼んでこちらも巨大。この親にしてこの子あり、といった風格です。長いものでは1.5メートルほどの
さやに直径5センチ以上もある平らなお豆が10数個実っています。日本最大のお豆で、磨くと黒や茶の石のように光りアクセサリーなどにも加工されます。

作品にインパクトをあたえるもだまづる
いつも生徒さんと話題になりますが「このお豆、煮たらどのくらいの大きさにまでなるかなあ?」って・・・。まだ挑戦した事はありませんが。
日本では屋久島が北端で沖縄まで生息していますが、種はもっと広範囲、新潟あたりにまで流れ着いているのだとか。和名のモダマは「藻玉」という美しい字を書きます。
海岸近くに種が漂着して根付いたり、マングローブの林に巻きついているそうです。
日本ではモダマは絶滅危惧種に指定され、採取する事が出来ません。海岸線や河口域の開発により自生する場がなくなりつつあるそうです。
作品展では力作に花を添えるこの海外輸入品の素材ですが、「モダマを使えた時代があった」と振り返る日が近いのかもしれませんね。