

ピンク色のキュートなつぶつぶの実たち。胡椒の実です。原産国はインド。
可愛らしいピンクのほかにレッド、グリーン、おなじみブラックやホワイト・・・これらすべては、おなじ胡椒の実の製造過程の違いから生まれます。

写真のピンクペッパーやレッドペッパーは、赤く完熟した実を乾燥加工したもの。ホワイトペッパーはその完熟の実を水に浸して皮を取り除き乾燥させたもの。ポピュラーなブラックペッパーは未塾な実を乾燥させたもの。おなじ胡椒の実の採取時期でこんなに色とりどりになります。
冷蔵庫もないヨーロッパの中世、はるばるインドからやってきた殺菌作用のある胡椒は肉の保存に大変珍重され、銀と等価のある貴重なスパイスでした。
17世紀のはじめヨーロッパの諸国によって設立したそれぞれの東インド会社は、この胡椒や丁子(クローブ)といった香辛料の輸入が主な目的でしたが、東洋への侵略、植民地化とも切り離せない存在でもありました。こんな小さなつぶつぶですが、「スパイス戦争」ともいえる領有地の奪い合いを起こすほどに、歴史に深いかかわりを持っているのです。
さて、一般的にドライアートでよく使われるのはピンク色のペッパーの房。
まるでパールみたいな存在は、香辛料としてでなくても人気の的です。
アートの質感とはさすがに違う奥行きを出してくれますね。
ところで、皆さんこの梅雨時のキッチン、実はドライアートの素材が山盛りなんですよ!
いろいろな種類の古くなったお豆や、ピーナッツ、鷹の爪(トウガラシ)、八角(スターアニス)、くるみやきくらげ・・・・乾物やナッツは実は立派な素材です。
古くなって虫が付いてしまう前に、ワイヤリングしてリースやティーカップのアレンジに変身させてみては? ラメやラッカーをふったら虫除けにもなるし、誰もそれが食材とは気が付かないかも・・・キュートなアレンジにかわることまちがいなしです。ぜひトライしてみて!