
週刊長野掲載記事
「菩提樹のブーケスタンド」
「暮らしの中のドライアート」というタイトルで、月に1回掲載されます。
今回のテーマは「菩提樹のブーケスタンド」
週刊長野さんに許可を得て記事を再掲しますので、お読みにならなかった方はこちらからどうぞ・・
暮らしの中のドライアート 2008.11/1
名前が有名な割には実物を目にする機会がないことってありますよね。菩提樹(ボダイジュ)もそんな中に入るのでは?今月のドライアートは「菩提樹のブーケスタンド」です。
この透けるように葉脈だけを残して加工された葉、実はインドボダイジュの葉なのです。一枚一枚着色が施されていてグラデーションも自由に出すことが出来ます。

インドボダイジュはお釈迦様がその下で悟りを開いたといわれる木で、聖樹として寺院などに植えられています。
以前ベトナムを旅したとき、ハノイの尊い寺院の煉瓦の裏庭で菩提樹の大木を見つけました。普段レッスンで使っているリーフが生のまま(当たり前ですね)茂っているのを見るのは、妙な感激がありました。
但しこの種類は寒さに適さず日本では生育しないため、代用としてお寺に植えられたのが中国産菩提樹だとか。またシューベルトの歌曲で知られる菩提樹は、ドイツ語でリンデンバウムと呼ばれるセイヨウボダイジュ。日本では数種類を菩提樹と呼んでいるようです。
さて、アレンジの手順はバラを中心にミニブーケを作ってポットに挿します。面倒なのはこの菩提樹の葉を一枚ずつワイヤリングする時壊れやすい事。また平らにプレスされているのでそのまま使うと凹凸のないブーケになってしまいます。葉にタックを寄せる要領で思い切りよくワイヤリングすると立体感のある仕上がりになります。
坂本裕美
(カラコレス代表)