長野市民新聞掲載記事
「フェイクスイーツ
・飾りのお菓子を楽しもう」
2009.07.09号掲載「アイスクリーム」
長野市民新聞さんに許可を得て記事を再掲しますので、お読みにならなかった方はこちらからどうぞ・・

長野市民新聞7月9日(木)号
アイスクリーム
仔犬の鼻先にアイスクリームを落としてあげると、犬の習性そのまま喜んで地面を掘って埋めてしまい、しばらくして掘り起こしては「どこにもない」と怪訝な顔・・・
飼っていた仔犬との子供の頃の思い出です。
今では身近なスイーツの代表格ですから、誰でもアイスクリームにまつわるエピソードはいくつかお持ちでしょう。
その昔冷凍技術のない時代には冷たいお菓子は権力者の食べ物でした。
普及のきっかけは16世紀にイタリアで冷凍技術が発展したこと。
またその頃、イタリア、フィレンツェのメジチ家のお姫様がフランス皇帝アンリ2世に嫁いだ際、たくさんの料理人と一緒にジェラード職人を随行させました。
ここからヨーロッパにアイスクリームが広がったと言われています。

一方日本にはアメリカから伝わりました。
明治維新前、勝海舟や福沢諭吉といった幕府派遣の咸臨丸使節団が食べたのが始まりです。
一行の一人、町田房蔵はその後横浜馬車道で日本最初の「あいすくりん」を製造販売しました。
折りしも今年は横浜開港150年。
当時は150年後の日本でこれほど愛されるスイーツになるとは思いもしなかったことでしょう。
さて、フェイクで作るときのコツですが、2色の粘土をざっくり混ぜてマーブル模様にすると本物らしさ倍増です。
白のバニラにピンクや茶色を混ぜてイチゴやチョコを表現してみましょう。
流れ出したクリームのふちにニスを塗ると光沢が出てリアルです。
丸く形作ったアイスの内側は空洞にします。
全部つめると乾燥に時間がかかりますから。
本物はすぐ溶けて消えてしまいますが、フェイクのアイスクリームなら夏中飾って楽しめますね。
カラコレス・プリザーブド&ドライアートスクール代表 坂本裕美