少し前ですが、久しぶりの函館。
義理の父が亡くなったあと、
先に亡くなった義母がお店をやっていた家を売ってしまったので、
もう帰る場所はないのですが、
お墓参りに行ってきました。
お墓に手を合わせ、子供たちを連れて
何度も回った元町界隈、赤レンガ倉庫群や
旧函館区公会堂、八幡坂から海を眺め、ハリストス正教会。
お決まりのコースを夫とのんびり散策。
五稜郭近くにある実家をのぞいてみない?と提案。
夫はもうほかの人が住んでるから、
とあまり乗り気ではなかったのですが、
ストーカーもどきで外観を眺めて帰ろうかと。
他の人といっても、買ってくれたのが美容室のご夫婦で、
1階の店舗部分やダイニングキッチンは美容室で使い、
2階の住居部分は3部屋をつなげてフローリングにし、
奥様のお洋服屋さんになっていました。
2階はショップなのでもちろん誰でもウェルカムです。
他にもエステサロンや倉庫に使っている階もあり、
家が生き生きしています。
美容室にもたくさんお客様が入っていました。
今まで玄関だった階段を靴を履いたまま上がります(;^_^A。
義理の父の部屋の扉がショップのドア。
おずおず入って見渡すと、
洗練されたおしゃれな空間に生まれ変わっていてびっくり。
乗り気でなかった夫が、部屋に入ると驚いたりなつかしんだり(笑)。
オーナーの若奥様に「私ここに住んでいたんですよ、
ああ、この押し入れのドア、そのまま使ってるんですね、
なるほどなるほど、こっちの床はやっぱりへこんでるんだな」などなど、
怪しいおじさんですよ、こらこら(;^_^A。
事情を知った奥様が、バックヤードをのぞかせてくれました。
壁一枚隔て、何の手も入れてないそのままの和室とお風呂と洗面や廊下。
30年以上通い続けた懐かしい空間が顔を見せた瞬間、
私も胸があつくなりました。
これもご縁と1枚お洋服を買わせていただいて
お店を後にしました。
化粧品とお洋服のお店を50年繁盛させ続けた、
義理の母の魂が引き継がれた空間に、なんだかほっとしたのでした。