初心者でも安心 プリザーブドフラワースクール カラコレス 長野教室

さて、より多くの情報を正確に迅速に処理してくれるパソコンのプログラムで、かつて苦い経験をしたことがあります。私が多大な幻想を抱いたのが原因ですが・・・。

私の主宰するカラコレスのスクールでは、資格取得コースをはじめ様々なコースがあり、常に80から100種類のデザインがレッスンとして用意されています。

一人一人ていねいなレッスンを心がけていますので、一度に対応するお客様の数には限りがありますし、進み具合も人それぞれです。つまりいつも進度の違うレッスンが同時進行で行われているのです。

様々なレッスンを見ることができるという意味では、生徒さんの良い勉強にもなります。

しかし、これが舞台裏では大変なプレッシャーを生みます。100種類のデザインともなると、あつかう素材は常時700から、多いときには軽く1.000を超えます。

プリザーブドフラワーやドライフラワー、木の実、リーフといったメイン素材のほかに、リボンも数百種類、ベースになるポットやワイヤーなど備品にいたるまで数知れず・・・。
それらを切らすことなく管理しなければなりません。

ナチュラル素材にいたっては、ほとんどが海外からのインポート。ある日突然販売終了、などというのはざらです。

入荷してみたら、おなじ品番なのに以前のものとまったく違う質感だったり、予定の何倍もある太い枝だったり・・・。それら予定外の素材をデザインの中で美しく映えるようにバランスを考えて組み込まなければなりません。

私のデザイン力はまさしく、一筋縄ではいかないこの仕入れの状況が育ててくれたともいえます。

今から7,8年前、まだまだスタッフも仕入れを任せられるほどには育っておらず、個人ごとのレッスン状況把握から資材の管理まで、一人できりきり舞いしていました。

そんな時、私の脳裏に救世主のように「そうだ！パソコンで簡単に管理できるシステムにしよっ」というのが浮かびました。

システムエンジニアに私がお願いした一連の仕組みはまるで夢のよう。
一人一人のレッスン状況の管理から派生して、レッスンごとの資材の管理、今月は何の素材を何ロット発注するのかまでを一挙に解決・・・なんと素敵！
これで夜もゆっくり寝られると。

ところがこのプログラム、ついに稼動する事が無かったのです。

なぜでしょう？

私の思い描く理想形を仕組みにしてしまったから？「こうあるべき」という。

現場はいつもハプニングの連続でした。「こうあるべき」と思っても、そうでないことのほうが多かったのです。

仕入れの状況もいつも変わるし、レッスン内容も、より良くしようとすればこそどんどん変わっていってしまうのです。
その時々のさじ加減の変化に、きっちり作られたプログラムが対応できませんでした。

そんな経験を通して感じることは、「仕組み」って、今あるところに合わせて育てていくものなのかなあという事。たとえそれがパソコンのプログラムでも。

何だか子育てに似ていると思いました。
最初から立って歩く赤ちゃんはいないですものね。お洋服だっていきなり大きいサイズが着られればいいですけど、毎年少しずつ少しずつ大きくしていかなければいけないし。
目をかけ、手をかけ育っていく子供みたい・・・。

というわけで、カラコレスのメールマガジンもまだ今生まれたばかりです。
これから少しずつでも成長していけるようがんばりますので、どうか暖かく見守ってください。（なんだ、すご～～い長い言い訳だったのか、と気づいた方・・・ごめんなさいっ！！）

カラコレス・プリザーブド＆ドライアートスクール代表　坂本裕美