




面白いことがありました。
作品展会期中にリメイクのご相談を受けた中に、
「2年前の作品展のフレーム作品の、フレームの台紙に張った英字新聞用のペーパーが
古びてしまって素敵でなくなってしまったので直したい」というもの。
もちろん、お直ししましょう、お持ちくださいと。
ところが本日お持ちいただいた二つの作品を見ると、
プリザーブドと布の花で作ったそれぞれのフレームは
何処も何ともないどころか2年たったとは思えないくらい状態も良く、
それよりなにより作品の完成度が高くて、アンティークっぽい素敵な雰囲気満載なのです。
「これ、直さなくても良くないですか?
すごく素敵ですよ。まだ何年かこのまま飾っていただいて全然問題ないと思います」と。
生徒さんは「そうなんですよね、リビングの白い壁の前に置いた時には
くすんだ背景の英字新聞が気になって仕方がなかったんですが、
今日教室へ運ぼうとおろして、木目のテーブルの上に置いて拭いていると
あら、なんだかすごく素敵だわって思ったんです(笑)」
なるほど(笑)、犯人は背景の壁の色ですね。
結局白い壁の前には今年作ったピンクの作品を置くことにして、
こちらのアンティーク調の作品は茶色の壁の前にスペースを探していただくことになりました。
きっと素敵だと思います。
作品を飾りたい壁やテーブルの色が
作品の色と合わないことはよくあります。
そんな時ご提案するのは、たとえばテーブルなら、作品の中に使われている一色を選び
その色のクロスや和紙を敷いていただくこと。
見違えるように引き立ちます。
背景が壁の場合は少々面倒ですが、壁の色を変えてしまうという意味で
大きめのフレームを用意します。
ここに作品の中にある色、あるいは会う色の和紙を貼り、そこに作品を飾ります。
小さなものならフレーム内に収まりますが、
納まらない場合は、後ろにお好みの色の布を掛けてしまうのも手ですね。
壁にピンで留めるのは芸がないですから、細く長い竹を横にして
そこに布を掛けて色壁を作る・・・というようなのもおすすめです。
外でディスプレイしていると、
空間、色彩、照明、どの位置から見られるのかなど、
制約がある中での仕事が多くその中でも美しく見せるには・・・
と常にいろいろ考えることになります。
おうちも同様で、実験してみられると良いと思います。
やってみてくださいね。